[KEKB Bunch Feedback Group]

Colby Instruments社製同軸ディレイCPDL-200A EPICS device supportの製作(Japanese)


by とびやま まこと(Makoto Tobiyama)/KEKB ビームモニターグループ

警告
以下の記述に関しては、意図する、しないに関わらず多くの誤り、誤解が含まれていると思われますので、 決して信用してはいけません。これを信じて起きた損害に関しては、当方は一切責任を持ちません。


If you want to contact with the author, please E-mail makoto.tobiyama@kek.jp.
目次

1.はじめに

Colby Instruments社の同軸ディレイCPDL-200Aは、 長さの違う同軸線の組み合わせを機械式同軸リレーを切り替えることで 全体のdelayを調整するものです。レンジ、分解能などほぼ特注で、 本機は2チャンネル、10psステップ、最大2nsのdelayが1つの筐体に 入っています。リモートIFはGPIBかEtherentです。Ethernetを使う場合、 EPICSのbroadcastが流れまくっている環境ではうまく動作しないことが あります。 なお、本件はディレイ設定及び読み出しという、最低限の機能しかサポートしていません。

2.IOコマンド

サポートするIOコマンドは以下の通りです。
機能CommandResponse
Ch1 Delay設定DEL1 数値 PS(cr)
Ch1 Delay読み出しDEL1?(cr)ディレイ値(秒)
Ch2 Delay設定DEL2 数値 PS(cr)
Ch2 Delay読み出しDEL2?(cr)ディレイ値(秒)

3.EPICS環境

本デバイスサポートは、EPICS R314.12.3-CSAのAsynドライバー用に開発したものです。 EPICSそのものに対する説明、入門出家入道については徳の高い専門家に帰依するなり、 古今東西の古文書、Wikiなどを調べるなどの厳しい修行が求められるかもしれません。動作はLinux (CentOS 6.10_x86_64)上の EPICS R314.12.3-CSA+Asyn-4.23で検証しています。

4.コードの概要

コードを以下に示します。 単純なデバイスサポートなので、解説は省略します。

5.EPICSデータベースサンプル

サンプルファイルは以下を参照してください。

6.スタートアップファイルサンプル

スタートアップの必要部分は以下の通りです。(1chタイプのColby Delayと一緒のスタートアップにしています)
dbLoadRecords("db/FB_PDA100.db","USER=FBLLLK,N=LK1, L=0")
dbLoadRecords("db/FB_PDA100.db","USER=FBLLLK,N=LK2, L=1")
dbLoadRecords("db/FB_CPDL200.db","USER=FBLLLK,N1=LK3, N2=LK4, L=2") 

drvAsynIPPortConfigure("L0","172.19.193.***:1234",0,0,0)
drvAsynIPPortConfigure("L1","172.19.193.***:1234",0,0,0)
drvAsynIPPortConfigure("L2","172.19.193.***:1234",0,0,0)I

7.まとめ

Colby Instruments社の同軸切り替え型ディレイCPDL-200Aの EPICSデバイスサポートおよびデータベースについて紹介しました。
Makoto Tobiyama
19/Oct/2018

Return to FB Home Page...