[KEKB Bunch Feedback Group]

TDS820サンプリングスコープ用EPICS Device Supportの製作(Japanese)


by とびやま まこと(Makoto Tobiyama)/KEKB ビームモニターグループ

警告
以下の記述に関しては、意図する、しないに関わらず多くの誤り、誤解が含まれていると思われますので、決して信用してはいけません。これを信じて起きた損害に関しては、当方は一切責任を持ちません。


If you want to contact with the author, please E-mail makoto.tobiyama@kek.jp.
目次

1.はじめに

TDS820サンプリングスコープは、2chでアナログ帯域6GHzの サンプリングスコープです(いまやリアルタイムスコープにも 負けそうな勢いだが)。これを遠隔地に埋め殺し、信号波形を 拝む(そして正負2つのピーク間の時間間隔を測定する)ための EPICSデバイスサポート及びシーケンサを作りました。

2.GP-IBコマンド

GP-IBコマンドはいまさら面倒なので省略します。必要な方は マニュアルに当たってください。

3.EPICS環境

本デバイスサポートは、EPICS R314のAsynドライバー用に開発したものです。EPICSそのものに対する説明、入門出家入道遁世については専門家に帰依するなり、コントロールグループのページをご参照なさるなり、御随意に。動作はLinux上の EPICS R314.9+Asyn-4.10で、Agilent LAN-GPIBを使って動作させています。

4.コードの概要

コードを以下に示します。 単純なGP-IB用デバイスサポートです。waveformデータは、カンマ区切りの整数 なので、カンマ毎に分解し、文字を数字に変換してwaveformに渡します。

5.EPICSデータベースサンプル

サンプルファイルは以下を参照してください。 このままではscanを行いませんので、実際使うときは、 $(USER)TDS820:CH1:READのSCANフィールドを適当に変えて (5秒とか)読み出しを行います。CH1:READ自体は、測定のプリアンブル を送るだけですが、FLINKでwaveformデータ読み出しを起動しています。

6.EPICSシーケンサ

scopeで読み出したwaveformから、設定範囲内のmin、maxの位置を求め、 時間差を計算するシーケンサです。ソースファイルは3つあり、 Makefileの中には以下の様な記述が必要です。
# NOTE: To build SNL programs, SNCSEQ must be defined
# in the <top>/configure/RELEASE file

ifneq ($(SNCSEQ),)
    # This builds sncExample as a component of fblinux
    fblinux_SNCFLAGS += +r
    fblinux_DBD += TDS_CALC_SRC.dbd
    fblinux_SRCS += TDS_CALC_SRC.stt
    fblinux_LIBS += seq pv

    # The following builds sncProgram as a standalone application
    PROD_HOST += TDS_CALC
    TDS_CALC_SNCFLAGS += +m
    TDS_CALC_SRCS += TDS_CALC.st
    TDS_CALC_LIBS += seq pv
    TDS_CALC_LIBS += $(EPICS_BASE_HOST_LIBS)
endif

7.スタートアップファイルサンプル

スタートアップの必要部分は以下の通りです。
dbLoadRecords("db/TDSTB4.db","USER=FBM, ADD=5")

vxi11Configure("L0","172.19.xx.xxx",0,0.0,"gpib0",0,0)

dbpf "FBM:TDS820:VLEAD1","0"
dbpf "FBM:TDS820:VLEAD2","100"
dbpf "FBM:TDS820:VLEAD3","200"
dbpf "FBM:TDS820:VLEAD4","400"
dbpf "FBM:TDS820:INIT","1"

## Start any sequence programs
#seq sncExample,"user=tobiyamaHost"
seq TDS_CALC

8.まとめ

TDS820サンプリングオシロスコープ用EPICSデバイスサポートおよびデータベースについて紹介しました。
Makoto Tobiyama
12/Jul/2010

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